飲食店を開業する時には入念に準備をしたつもりが、それでも見落としがあったり忘れてしまったりすることが出てきます。
このようなことを防ぐには開業チェックリストを作成しておくのが有効です。ここでは大きな項目に分けてどのようなチェックが必要かを紹介します
飲食店開業時に必要なチェックリストとは
飲食店の開業チェックリストとは、店舗内の設備からサービス・宣伝に至るまで事前に確認しておきたい項目を分野別にチェック項目としてまとめたものです。
インターネットなどででテンプレートを手に入れることができるため、自分に合ったものを選んで使用するのもよいでしょう。
内容ごとに確認したいチェック項目をご紹介します。
1、届け出・手続きのチェック
飲食店を営業するために必要な届出や手続き内容をチェックします。
お好み焼き屋以外を開業する場合にも共通する項目です。
・飲食店営業許可を保健所に申請し、取得する
・食品衛生責任者の資格を取得する
・(店舗収容人数が30人以上の場合)防火管理責任者の資格を取得する
・(個人事業主の場合)個人事業の開業届出書を税務署に提出する
・(法人の場合)法人設立届出書を税務署・都道府県事務所・市町村役場に提出する
・青色申告届出書を税務署に提出する
・給与支払事務所等の開設届出書を税務署に提出する
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書を税務署に提出する
・店舗専用の銀行口座を開設する
この項目に漏れがあると開業できなくなる可能性が高いため、確認を怠らないよう気をつけましょう。
2、設備・備品・什器のチェック
工事・設備関係は大体が施工業者、納品業者の責任においてチェックされますが、次のようなチェックする項目がありますので必要に応じて業者の方を呼んで確認してください
・空調・給湯・厨房・給排水の各設備が適切に動作している
・照明・音響が適切に調整できる
・レジの動作が行え、釣銭が準備してある
・(電子マネー対応の場合)読み込み端末が動作し処理に問題がない
以下は各店においてチェック
・清掃用具・衛生管理用具が使用できる
・消化器・防犯ブザーなどが適切に動作する
・インテリア・いす・机などの内装備品が揃っている
・鉄板・ヘラなどの調理器具・鍋・卓上用品・食器・皿・グラスなどが必要数揃っている
・メニュー表が予備も含めて必要数ある
・店長の名刺がある
・スタッフのユニフォームが必要数揃っている
3、サービスのチェック
お客様の立場に立ってサービスが行えているかどうかをチェックします。
できない項目があれば何度かロールプレイングを行っておくのが望ましいでしょう。
・ホールスタッフの注文方法
・ホールスタッフが敬語の使い方や接客マナー
・商品を提供するタイミング
・片付けのタイミング
・トイレの清掃マニュアル化
・領収書の発行・収入印紙の処理・レジ会計などを
・クレームが発生した場合の対処法
完璧に行うのが難しい項目も含まれますが、どの程度のレベルまでを求めるのかを考えそれをクリアできるかどうかをチェックするのがよいでしょう。
4、料理のチェック
お客様のニーズに合った料理を提供できているかどうかをチェックします。
・使用材料の確認
・食材の調理手順と盛り付け
・価格設定
5,スタッフのチェック
ホールスタッフ・キッチンスタッフが働きやすい環境が整えられているかどうかをチェックします。
・ホールスタッフの身だしなみ
・スタッフの連絡先の一覧表を作成してある
・勤務シフトの作成
・スタッフ研修
6,販促のチェック
Webを利用して、効率良くお店を宣伝するためのチェック項目です。
・お店のWebサイトの作成
・お店のSNSアカウントの取得
・グルメサイトへの登録
飲食店の開業チェックリストで気をつけるポイント
チェックリスト作成にあたっては、自分がお客様ならどう感じるかを常に頭の中に入れておくことが重要です
チェックリストの項目をご紹介しましたが、開業がゴールではなく、開業後お客様が喜んでもらえるお店に成長させるということが重要ですので、開業後も常に見直しが必要だという事を念頭に作成してください。
まとめ
飲食店の開業チェックリストは忘れてしまいがちな開業準備への作業を可視化することで漏れや抜けをなくす便利なツールであるとともに、お客様の目線を大切にする飲食店経営への第一歩にもなります。
ぜひ積極的に活用して、お客様に長く愛されるお店を開業してください。