キッチンカーで飲食店を開業することに決めたけれど、儲かるメニューはどのようなものなのか悩んでいる方はいらっしゃいませんか?
この記事ではキッチンカーで儲かるメニューの選び方からおすすめメニューまでを解説します。
キッチンカー開業におすすめのメニュー4種(たこ焼き・クレープ・ピザ・カレーライス)
キッチンカーでおすすめのメニューを4種類ご紹介します。
①たこ焼き
たこ焼きは原価の安い粉ものの代表格で、年齢や性別を問わず売れやすいのが特徴的と言えるでしょう。
また季節や時間を問わずに売れるので提供回数も増やすことが可能です。
売上と利益の両方を見込めることから、キッチンカーで儲かるメニューとして一押しです。
最近はトッピングにバリエーションをもたせて、お客様を飽きさせないようなメニューを出すお店が増えました
明太マヨ、カレー、チーズ、塩だれ、醤油、塩 etc,
たこ焼きをキッチンカーで提供するメリットとは
・誰もが知っている定番メニューである
・出店場所のお客様のニーズを満たす
・調理工程が簡潔で提供スピードが速い
・単価が高い
・季節限定メニューやトッピングなどでアレンジしやすい
・年齢や性別を問わず売れやすい
・軽くて食べやすいため、外出先で買い物や散歩などをする際に、手軽な食べ物として人気がある。またテイクアウトとしても人気
・季節や時間に関係なく売れやすい
・原価率が低い
・トッピングやソースでアレンジしやすいので顧客の好みに合わせやすい
・設備投資が少ないので狭いキッチンカーで開業しやすい
器具としてはたこ焼き器とLPガス、材料を入れる冷蔵庫と少ない。
たこ焼きの板は銅板性がおすすめです。銅は熱伝導率が高く提供スピードが上がるので初期投資が必要。
②クレープ
クレープはその場で焼き、トッピングをする必要があるため提供までに時間がかかりますが、デザート的なメニューになりますので、食事時間のピークタイムというのがなく、客足は比較的分散し、長時間並ぶといったことは少ないのが特徴的です。
クレープの原価率は約20~25%と言われており、デザート系とおかず系とたくさんのメニューを展開できます。
キッチンカーで提供されるクレープは、伝統的なフランスのクレープに加えて、様々なトッピングやフィリングが用意されているため、より多様な味わいを楽しむことができます。
また、キッチンカーは屋台のような形態で移動販売されるため、地元の人々や観光客にとって、手軽に食べられる軽食として人気があります。また、クレープは持ち運びがしやすく、食べやすいため、忙しい人や外出先で食事をする人にとっても人気があります。
さらに、キッチンカーで提供されるクレープは、通常のレストランと比較して比較的安価であることが多いため、コストパフォーマンスが良く、広く人気を集めています。
時間帯を問わずまた、バリエーションを増やして売上を上げることができるので、キッチンカーでは儲かるメニューとして知られています。
クレープは競合が多いですが、差別化を図ることで集客につなげることができます。例えば
・見た目で差別化
キッチンカーのデザインをカラフルにしたり、フランス風にすれば目をひくことができるでしょう。またSNSにupしたくなるようなビジュアルが映えるレインボーカラーのクレープや動物の形にしたクレープなどを考えるなど工夫が必要です
・ユニークなメニュー
地元の名産や果物を使ったメニューや季節限定(ハロウィンやクリスマス・バレンタインなど)の今しか食べられないメニューの提供も効果的でしょう
・サプライズ要素
何人かに一人に特典をつけたり、SNSアップで割引などの仕掛けもあればリピーターの獲得に繋がる可能性があります
③ピザ
ピザはテイクアウトでは食べにくい印象がありますが、石窯を用いて実演販売をすることで顧客の興味を惹きやすく、こだわりのメニューも演出しやすいと言えます。
ピザの原価率は20%と言われていますが、チーズの原価が食材の多くを占めているので仕入れの際には工夫が必要です。
キッチンカーで提供されるピザは、伝統的なイタリアンピザに加えて、様々なトッピングが用意されているため、好みやニーズに合わせてカスタマイズできる点が人気の一つです。
また、キッチンカーは通常、屋台のような形態で移動販売されるため、地元の人々や観光客にとって、手軽に食べられる軽食として人気があります。ピザは持ち運びがしやすく、手軽に食べられるため、外出先やイベント会場などで食事をする人にとっても人気があります。
さらに、キッチンカーで提供されるピザは、多くの場合、現地で焼き上げられるため、焼きたての熱々のピザを味わうことができます。また、通常のレストランと比較して、比較的手軽に購入できる価格設定になっていることが多いため、広く人気を集めています。
④カレーライス
店ごとに味が差別化しやすくオペレーションが簡単なカレーライスもキッチンカーで儲かるメニューと言えます。
カレーの原価率は一般的に20%~30%と言われています。
キッチンカーで提供されるカレーは、比較的手軽に調理することができるため、生産性が高く、コスト管理が容易であるという利点があります。これにより、比較的低コストで販売することができ、儲けることができる可能性が高いと言えます。
また、カレーは野菜や肉、豆類などの具材を使ったヘルシーな料理であることから、健康志向の人々にも人気があります。
さらにカレーにはトッピングができるのでチーズやウインナー、目玉焼きなどを追加することで単価も上げることが出来ます。
以上の理由から、キッチンカーでカレーが儲かると言われています。
流行りのスパイスカレーやスープカレーなど個性を出して集客することが必要ですが、作り置きができ、提供方法も簡単なのでキッチンカーのメニューとして人気がありますが、競合が激しい分野でもあり、顧客の好みや需要の変化に応じた適切な戦略や看板メニューが必要となります。
キッチンカー開業で儲かるメニューの選び方
キッチンカーで飲食店を開業した場合に儲かるメニューの選び方のポイントを4つご紹介します。
こだわりの看板メニューを作る
まずはお店こだわりの看板メニューを作りましょう。
看板メニューは他店では食べられない独自のこだわりのメニューである必要があります。
<こだわりポイント>
材料、作り方、歴史、希少性
この看板メニューがあることによって競合する他のキッチンカーとの差別化になりますし、ターゲットとするお客さまがお店を選ぶ理由にもなるためです。
看板メニューを作る際は、集客の目玉となる商品であることを頭に置いて決めることが重要です。
原価が安いメニューをとりいれる
キッチンカーでの販売価格はお客様にとって値ごろ感があることも大切ですが、お店を経営する上においては利益を出さなければいけませんので、原価が安く利益率を確保できるメニューを含めることが大切です。前項のこだわりメニューの原価が安ければ理想的です。
ただ、原価が安いメニューだけでは商品価値が低く魅力のないメニューに偏ってしまうことがあるので、いくつかは原価が高くても、お客様の満足度が高い商品もそろえておく事が必要な時もあります
原価率の低いドリンクやサイドメニューなどを上手く取り入れるのがおすすめです。
たこ焼きとお好み焼きの原価についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
がっつり系か軽食系か路線を決めておく
流行りの食べ物を扱うYouTuberの動画を見ていると、キングサイズてボリュームのある商品で注目を集めるお店と、ヘルシーでカロリー控えめの軽食系で付加価値を付けるお店と、両極端のお店がそれぞれ流行っているのがわかります。
健康的な食生活を送りたい、けれどがっつりとした食事もしたい、という人間の矛盾したニーズが広まっていると言えるでしょう。
きちんとした食事を提供するので、客単価は高めに設定することで売り上げを伸ばしやすくなりますが、ピーク時が11時から14時と短いので回転率を上げることが必要となります。
それに対し、軽食系は提供時間にピークがないので客単価を下げて回数をあげることが必要ですが、単価が低いのでお土産用を提供するなどの工夫も必要でしょう。
しかし1つの店においてそれを両方提供するのはブランディングにおいて矛盾したメッセージを発信することになりターゲットがぼやけてしまいますので、がっつり系か軽食系かはあらかじめどちらかに決めておくのが望ましいでしょう。
出店場所ごとのメニューを考える
出店場所ごとに訪れる顧客層が異なるため、ターゲットに合わせたメニューを考える必要があります。例えば
- 繁華街やビジネス街:ランチタイムに忙しいサラリーマンやOLをターゲットに、短時間で食べられるメニュー
- イベント会場や観光地:SNS映えするメニュー
- 住宅地や公園:家族連れや子どもが喜ぶメニュー
などが考えられます。それによって競合との差別化を図り集客につながります。
場所ごとにメニューを最適化することで、売上も最大化できます。
出店場所に合わせたメニューを用意することで、無駄な仕入れを減らすことができたり、混雑が予想されるエリアでは短時間で調理できるメニューを選ぶことで、売上を効率的に増やせます。
季節限定メニューを出す
売上を維持してリピートしてくれるターゲット顧客に飽きさせないためには、季節限定メニューを出すというのもひとつの方法です。
流行りの食材などを取り入れた少し攻めた戦略も期間限定であれば打ち出しやすく、そこでファンがついてくれると売上アップも見込めます。ただし、食材ロスが出ないように、慎重な計画が必要です。
たこ焼きの季節限定メニューのアイデアとして
・春の季節限定メニュー:桜エビたこ焼き
・夏の季節限定メニュー:カレー風味たこ焼き
・秋の季節限定メニュー:キノコとタコのたこ焼き
・冬の季節限定メニュー:餅入りたこ焼き
など、旬の食材を使ったメニューを考案するとリピーターを増やすことが期待できます。
参考サイト:PRTIMES 【キッチンカー需要に関するアンケート調査結果】キッチンカー利用者はなんと9割!どんなキッチンカーが好まれるのか
アンケート調査【近所にキッチンカーがあれば83.5%は利用したいと回答!】「こんなメニューもあるの!?」意外だったキッチンカーエピソードも紹介 によると「今までで一番お気に入りのキッチンカーを教えてください」という質問に対して「たこ焼き」は4位と健闘。オーソドックスではありますが、老若男女問わず人気でワンハンドで食べられるのも魅力と言えるでしょう。
中小企業とその支援者、創業予定者とその支援者のためのサイトJnetのアンケートによると利用する移動販売の種類はやはりフードトラックが一番多いようです。
キッチンカーで儲けるポイント
キッチンカーで儲けるポイントを5つご紹介します。
提供スピードを上げる
キッチンカーの周囲ではターゲット顧客が並ぶスペースがあまり広く取れないことも想定されるため、車内でのオペレーション工程をできるだけ省き、提供までの時間を削減することが重要です。
提供スピードを上げればそれ自体がターゲット顧客の満足度アップにつながり、リピートも見込めるでしょう。
単価を上げる
キッチンカーで儲けるためにはドリンクやサイドメニューなど利益率の高い商品とメインメニューをセットで購入するようお声がけをして、少しでも客単価を上げる努力をしましょう。
忙しく厨房での作業を行う必要があるのに接客まで気を配るのは難しいことかもしれませんが、この声掛けが売上や利益の確保につながります。
Jnetの調査によると移動販売にかける一回の金額は1000円未満が多いことがわかります。
仕入原価を下げる
食材の価格は常に変動しているため、相場をつかむためにも農林水産省における食品の価格動向ページには目を通しておきましょう。
週に1度行われる「食品価格動向調査」、消費者物価指数、POSデータから見た食品価格の動きが把握できます。
相場価格が理解できれば、仕入原価を下げるための交渉もしやすくなるでしょう。
参考:農林水産省「食品の価格動向」
出店する場所を確保する
キッチンカーで儲けるためには、安定して出店できる場所を確保しておきましょう。
フェスやイベントに出店して大きく稼ぐのも良いのですが、安定した売上と利益を出せる場所を過去にキッチンカーが出店していた場所や街の人通りなどから分析して、オーナーに出店交渉をしてみることをおすすめします。
キッチンカーの出店場所を探す方法は
・出店したい場所に直接交渉する
・マッチングサービスに登録する
・商工会議所や観光協会に登録する
・知り合いから紹介してもらう
・ネットやSNSで探して連絡してみる
・仲介業者を利用する
といった方法があります。
キッチンカーの外装を工夫する
キッチンカー自体を目立たせることもお客様を呼びこむ大事なポイントです。
たこ焼きを提供しているキッチンカーでは車自体を赤色にして、目につくイラストや文字をいれたり、のぼりにたこ焼きの写真をのせたりと一目でたこ焼きを販売していることをわかっていただけることが重要となります。
食品ロスを減らす
日本における食品ロスは、1年間で約612万トン、東京ドーム5杯分にもなります。日本人1人当たり、お茶碗1杯分のごはんの量が毎日捨てられている計算になるとのこと。
SDGsの取組みでも食品ロスが目標として定められていることから、この問題に取り組む姿勢を見せない飲食店はターゲット顧客の印象も良くないものとなってしまうのです。
参考サイト:SDG’Sってなんだろう?日本ユニセフ協会 12つくる責任つかう責任
利益の確保だけではなく、社会貢献の意味でも日々の食品ロスを減らすよう努力しましょう。
まとめ
キッチンカーで儲かるメニューとは、利益率が高い商品だけを狙うのではなく看板メニュー、ターゲット顧客を惹きつけるメニュー、売上をアップさせるためのメニューなどさまざまな観点から検討する必要があるとわかりました。
移動販売ならではの魅力で場所を移しながら最適な所で営業することで大きく売り上げも変わると思います。
ぜひこの記事も参考にして、キッチンカーでたくさんのお客さまを喜ばせるメニューを開発してみてください。