飲食店を開業したいことを周囲の人に話すと小さい飲食店から始めた方が良いとと言われるのはよくあることです。
そう言われるのには理由があります。
この記事では飲食店を開業するのに小さい飲食店から始めた方が良い理由から、タイプ別のおすすめ業態まで解説します。
小さいお店を開きたい!飲食店経営をするなら小さい店がおすすめ?
飲食店を開業するなら小さい飲食店から始めるのをおすすめする理由を4つご紹介します。
小さい飲食店とは
そもそも小さい飲食店とは、どのような規模の飲食店を指しているのでしょうか。
小さい飲食店の定義が飲食店業界の中ではっきりと決まっているわけではありませんが、一般的に10坪~15坪(33.06m2~49.59m2)、席数が20席以下の店舗を小さい飲食店と呼ぶ場合が多いようです。
1人でも小さい飲食店なら開業できる
小さい飲食店の場合、スタッフを雇用しなくても開業準備から開業後の店舗の運営まで1人で全て行うことができます。
大規模な飲食店よりも開業やその後の経営の敷居は低いと言えるでしょう。
小さい飲食店の開業資金は
日本政策金融公庫が融資先の企業1,597社を対象にして行った、「2020年度新規開業実態調査」の結果では全ての業種の開業資金の平均は989万円で、1991年度の調査開始以来最も低い結果となりました。
これは500万円以下の開業資金で開業した人が43.7%で過去最高となったからだと考えられます。
しかし飲食店を開業する場合開業資金の中で大きな割合を占めるのが店舗の大きさに比例して高額となる物件取得費、店舗投資費となるため、小さい飲食店の場合でも1000万円程度は開業資金として準備することをおすすめします。
小さい飲食店を開業するメリット
小さい飲食店を開業するメリットは次の4つです。
・開業後のランニングコストを抑えられること
・人件費を抑えられること
・顧客への目が行き届き、きめ細やかなサービスができること
・常連客を作りやすいこと
小さい飲食店では店主が1人で働くため開業後にかかるさまざまなコストを抑えながら、丁寧な接客ができるためリピートをしてくれる常連客が増やしやすくなるでしょう。
タイプ別おすすめの飲食店開業
小さい飲食店と言ってもお店の業態にはさまざまな種類があるため、飲食業界未経験の方向け、お店を既に開業している方向けにおすすめしたい業態をご紹介します。
未経験の方におすすめの飲食店は チェーン店or専門店
飲食業界未経験の人が開業する際におすすめの業態はチェーン店と専門店です。
チェーン店とはフランチャイズチェーンに加盟して運営を行っている飲食店のことを指し、フランチャイズ本部が加盟した飲食店に対して自社商品の販売権、営業手法やブランド商標の使用を認めるのと引き換えにお店が得た利益の一部を本部が対価として受け取るというビジネスモデルで運営されています。
チェーン店の側にはロイヤリティ(契約料)を支払わなければならないというデメリットはありますが、開業と運営のノウハウを学べる上、資金調達の苦労をせずにブランド商標を使用できるというメリットがあります。ただし、メニューや食材などは本部指定のものが義務付けられるため、自由度が低く、自分のお店という感覚は薄くなります。
専門店とは1つの業態に絞ってメニューを展開する飲食店のことです。未経験の方でしたら、お好み焼き店、うどん・そば店、喫茶店、居酒屋等、比較的調理技術が求められない業態が良いでしょう。例えばお好み焼き専門店とすると、ベースとなるお好み焼きメニューの基本技術を習得すれば、それに関連したメニューのレパートリーを広げていけば未経験の方でも無理なく店舗運営をすることができます。
また、フランチャイズに比べて自由に経営ができるので、創意工夫ができ個性が出しやすく、自分のお店という充実感があります。
店を持っている方におすすめの飲食店 併設店(弁当や宅配店)
飲食店をすでに経営している人が新たに開業する際におすすめなのは併設店です。
最近はガソリンスタンドにカフェが併設されたり、本屋にカフェが併設されたりと異なる業種での併設店が増加していますが、既に経営している飲食店に空きスペースがあるならテイクアウトや宅配専門の併設店を開業するのも良いでしょう。
既存店の厨房において一括で調理することも可能なため、経費を節減することができます。
まとめ
飲食店を開業するなら大きい飲食店より小さい飲食店の方が経費を節約しながら経営でき、常連客も作りやすいためおすすめなことがわかりました。
チェーン店、専門店、併設店、とさまざまな業態の中から自分に合ったお店を選び、楽しみながら開業準備を進めてみてください。