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鉄板焼き屋の開業に必要な準備や資金について紹介

目次

少し前は鉄板焼きのお店というと高級なイメージがありましたが、今は比較的気軽に入れていろいろな食材を使った創作料理が楽しめるお店が多くなっています。初めて飲食店に参入する人でも、取り組みやすくアットホームな演出もでき、独立するときに検討される人気の業態のひとつとなっています。

この記事では鉄板焼き屋の開業準備から開業後の注意点まで詳しくまとめてみました。

鉄板焼き屋を開業するにはどうすればいいのか?

鉄板焼き屋を開業する前に必ずどのようなお客様をターゲットとするかを考えることが必要です。

これはターゲット層のニーズに応じてメニューを決めていく必要があるためで、じっくりと考えるようにしましょう。

それを踏まえて鉄板焼き屋の開業準備について説明します。

鉄板焼き屋開業に必要な初期費用は?

鉄板焼き屋の開業資金の相場は規模にもよりますが、800万円~2000万円程度と言われます。

店舗の広さや居抜き物件かどうか、空調や厨房設備などによっても金額は増減します。

鉄板焼き屋を開業するのに必要な資格や許可は?

鉄板焼き屋を開業するには食品衛生管理者と防火管理者の2つの資格が必要です。

食品衛生責任者は地方自治体の管轄で、調理師免許を取得していたり、大学などで栄養学など所定の単位を取得していれば申請するだけで資格を得ることができます。

もし、そのようなものがない場合でも、公益社団法人日本食品衛生協会養成講習を受講すればその資格を取得できます。一度取得すれば更新はありませんので一生使えるものです。保健所に開業の申請をするときに必ず必要なものなので、早めに取得しておきましょう。

防火管理者は全ての施設に義務付けられているものではありません。小規模な店舗の場合は登録する必要はありませんので自分の店舗が対象となるかどうか確認してください。

資格講習の受講及び測定試験で合格後、消防署に届け出をして資格を取得できます。

食品衛生責任者は1日の講習、防火管理者は甲種で2日、乙種で1日の講習で取得できるので早めに取得しておくのが望ましいでしょう。

公益社団法人日本食品衛生協会

http://www.n-shokuei.jp/index.html

一般社団法人日本防火・防災協会 防火管理者講習

https://www.bouka-bousai.jp/hp/lec_info/guide_bouka.html

開業が決まったら速やかに受講するようにしましょう。

鉄板焼き屋を開業する設備は?

鉄板焼き屋を開業するのに必要な設備は厨房機器、空調機器、鉄板、食器などですが、その中でも特に鉄板と換気扇は注意が必要です。

商売道具となる鉄板は厚さはもちろんのこと、広さによって調理スピードも変わってきますので、メニューの数やお店の客席数に合わせて余裕をもって準備します。

ネット通販などでも安くてありますが、やはり実物を確認して購入するのが良いでしょう。

換気扇は鉄板の上を覆うようなフードダクトが必要です。熱を逃がしてしまうとお客様が暑く感じられ、空調の効きも悪くなり、お客様にとって居心地の悪いお店になってしまいます。

また、ダクトの排出口も要注意です。フードから距離があれば工事費用もかかりますし、途中に梁がないかどうかの確認も必要です。近隣対策から、ダクトを屋上階にまで上げないといけない場合は相当な費用がかかりますので、契約前に家主に確認しましょう。

鉄板焼き屋を開業する物件は?

物件選びのポイントを2つご紹介します。

①ターゲット顧客がたくさん集客できそうなエリアかどうか

自分のターゲットとする顧客が集まる地域を選びましょう。
鉄板焼の場合、ドリンクと一緒に召しあがったいただく事が多いので、飲酒を伴う食事をする客層がねらい目といえます。また、人通りも多いにこしたことはないのですが、家賃が高くなりますので、一本入った道などでメニューに特徴をもたせて、隠れ家的なお店にすることも鉄板焼店なら可能です。

②重飲食が可能な物件かどうか

鉄板焼きは火を使い、煙や臭いが出るために重飲食に分類されています。家主によっては重飲食のテナントを入れるのを嫌がる場合がありますので、これという物件があれば、まず重飲食が可能か確認をとりましょう。あくまで家主の判断なので、交渉次第で可能な場合もあります。

鉄板焼き屋を開業して成功するには?

鉄板焼き屋の開業準備についてご理解いただいたところで、次は店を経営していくために知っておきたいことをご紹介します。

鉄板焼き屋の売り上げの見込み

約20坪で客単価が4,000円、1日20人が来店すると仮定すると1日の売上見込は8万円です。

月に25日間店を開けるとすると月間売上200万円なので、ここから家賃、仕入れ、諸経費を差し引くと粗利益は約30%で60万円ほどの試算となります。

鉄板焼店に限らず、飲食店の場合はいかに客単価を上げるか、いかに仕入れコストを抑えるかが利益につながりますが、鉄板焼店の場合は特にこの傾向が顕著で、まずはこれくらいを目標にして、さらに売上アップ、コストダウンに励む方が良いでしょう。日々の努力が必要です。

開業スタイルは?独立か?フランチャイズか?

フランチャイズのメリットは加盟料、ロイヤリティ、研修費がかかる代わりに経営のノウハウが学べることです。
安定した経営を求めるならフランチャイズ、既にレシピやメニューを持っていて、経営の自由度を高めたいなら独立の方が向いていると言えるでしょう。

人材確保

よく飲食店経営者が頭を痛めるのが4月ではないでしょうか。
せっかく育った4年生の学生アルバイトが卒業して就職し、1年生が入れ替わりに入ってくるのですがそれまでのようなサービス提供の質は望めなくなってしまうためです。
このようなことをなるべく防ぐためには、人件費が安くなるからといって学生ばかりを雇うのではなくリーダーになれる人や人材育成の得意な人も配置しておくのがよいでしょう。

また、将来独立を希望している人材の方がやる気はありますし、独立の時には援助するシステムなどがあれば定着しやすくなります。

サービスやメニュー

ターゲット顧客のニーズに合ったサービスやメニューがそのお店のカラーになります。

特に鉄板焼きの場合は肉類、魚介類、野菜と、使う食材のレパートリーが広い創作料理なので、客層のニーズをよく見てメニュー作りをする必要があります。

もし近隣に似たようなターゲット顧客をねらうお店があるのなら、より差別化するため個性あるサービスやメニューを目指す必要が出てくるでしょう。

鉄板焼きのお店の場合、目の前で調理してくれるのを楽しみにするお客様もいらっしゃいますので、パフォーマンスも必要です。自分が来てほしいお客様はどのようなメニューを美味しく、そして楽しんで食べてくれるか、また鉄板焼きとともにどのようなサービスをすればお客様がその時間を価値あるものだったと感じてもらえるかを考えながら店作りを行いましょう。

まとめ

鉄板焼き屋を開業する時は他の業態と比較してメニューに特徴を持たせないといけないこと、必要な設備も普通の飲食店よりさらに注意が必要だということがわかりました。

さらに鉄板焼き店の開業について深く知るために、同業者の話を聞く、専門セミナーや学校に通い、経営やマーケティングの教えを乞う姿勢も大切と言えるのではないでしょうか。

ぜひ慎重に勉強して、10年先までお客様が喜んで通ってくれる素敵な鉄板焼き屋を作ってください。

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佐竹真綾
Maya Satake

若竹学園お好み焼き教室 学園長
にっぽんお好み焼き協会 会長

現在、若竹学園お好み焼き、たこ焼き教室の学園長として、お好み焼き店、たこ焼き店で独立開業する人のために精力的に指導を行い、年間100人以上の卒業生を輩出している。

また、にっぽんお好み焼き協会会長としてお好み焼きの普及啓蒙に努め、毎年開催される協会主催のお好み焼き検定は、一般の人に好み焼きの知識を広めるのに大いに貢献している。

関連ホームページ:にっぽんお好み焼き協会 

メディア出演:関西テレビ「よーいドン」、日テレ「有吉ゼミ」、ABCテレビ「おはよう朝日です」、NHKテレビ「今日の料理」「ためしてガッテン」等、テレビ、ラジオ、雑誌多数

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佐竹真綾
Maya Satake

若竹学園お好み焼き教室 学園長
にっぽんお好み焼き協会 会長

現在、若竹学園お好み焼き、たこ焼き教室の学園長として、お好み焼き店、たこ焼き店で独立開業する人のために精力的に指導を行い、年間100人以上の卒業生を輩出している。

また、にっぽんお好み焼き協会会長としてお好み焼きの普及啓蒙に努め、毎年開催される協会主催のお好み焼き検定は、一般の人に好み焼きの知識を広めるのに大いに貢献している。

関連ホームページ:にっぽんお好み焼き協会 

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