最近巷でよく見かける「鉄板焼き」のお店。鉄板の上でいろいろな食材を焼いて、魅力的なメニューも沢山。お酒も一緒に楽しめる。そんなお店を自分もやってみたいと思われている方でも、営業に必要な資金にどんなものがあるのか見当がつかないと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では鉄板焼き屋の営業に必要な資金の目安となる項目と必要な資格についてまとめてみました。
鉄板焼き屋の営業に必要な資金は?
鉄板焼き屋の開業に必要な資金はおおまかに4種類あるのでそれぞれ説明します。
1.物件取得費用
店舗物件取得にかかる費用は、敷金、礼金、保証料、仲介手数料、などがあります。
不動産業者を通す場合は、物件情報を明示する義務がありますのでそこから予算を算定しましょう、
礼金、仲介手数料などはそれぞれ、家主と不動産業者に支払いますが、家主に支払う「保証金」は、退去(解約)の時に戻ってくる部分がある時がありますので、その金額も確認しておきましょう
また、居抜きで現在営業中の物件を引き継いで借りる場合は現在の賃借人に「造作譲渡金」といって、設備を買い取る為の資金が必要になることがあります、これは動産の売買なので、価格は交渉次第という場合が多いので、不動産業者などに間に入ってもらい交渉してください
費用を抑えたい場合は居抜き物件を借りると内外装工事費が少なくて済むので一見魅力的ですが、借りた後に設備関係にトラブルがあったり、見えないところに瑕疵があって思ったより費用が掛かる時があるので要注意です。
2.厨房機器で大切な設備
厨房設備機器費の中で大切なのはやはり鉄板です。鉄板焼き屋を開業する上で鉄板には意外とお金がかかるので事前の見積りを慎重にした方がよいでしょう。鉄板は、厚めの鉄板(2cm以上)は保温性が高く、強火でも焦げにくく、に弱火でもしっかりと火を通すことができます。
また、盲点となるのは換気設備です。鉄板焼き屋では油を用いて調理するため油煙が充満しやすく服につく臭いの原因ともなります。壁紙や照明器具にも油が飛んでそれにほこりがつくと汚れの原因となります。
来店してくださるターゲット顧客の満足度を下げないためにも、鉄板と換気設備はある程度良いものを選ぶことが大切です。
3.広告費
近年飲食店の広告はWeb広告を活用することで費用をかなり抑えることができるようになりました。
例えばGoogle検索広告には「住所表示オプション」という機能があり、近隣のターゲット顧客に対して店舗までの距離や住所、クリック可能な電話ボタン、店舗の詳細ページへのリンクも一緒に表示できるのです。
またLINE公式アカウントのリッチメニューというLINEトーク画面の下部(キーボードエリア)に表示されるバナー型のメニュー機能を利用すればクーポン券の配布なども簡単に行うことができます。
Google検索広告はターゲット顧客がクリックした時に費用が発生するクリック型課金で、LINE公式アカウントはフリープランで無料から始めることが可能です。
若い人がターゲットならインスタグラムも有効です
基本無料のサービスが多いので活用しない手はないでしょう.。
4.ランニングコスト
鉄板焼きかかるランニングコストは材料費、水道光熱費、人件費が挙げられます。
材料費は提供するメニューによって価格に幅があるため事前の確認が必要です。
ステーキや海鮮料理を提供するなら材料費は上がり、お好み焼きなどの粉ものメニューを入れることで材料費は下がります。
水道光熱費は使用量を試算してみて各エネルギー会社で業務用の割引プランや電気とガスをセットで契約することでの割引があるなど、いろいろなプランがあるのでめ問い合わせておきましょう。
また人件費はターゲットとする顧客層によって時給などが変わってきます
時点の客単価、メニュー単価などを参考にして人選しましょう
鉄板焼き屋開業に必要な資格は
鉄板焼き屋を開業するのに必要な資格を2つご紹介します。
1.食品衛生責任者
食品衛生責任者は指定の養成講習を受講した後地方自治体に申請することで取得できます。
食品衛生責任者は1日の講習で取得できるので、開業が決まったら速やかに受講するようにしましょう。
2.飲食店営業許可
営業許可制度とは公衆衛生に与える影響が大きい32の業種について、食品衛生法に基づいて都道府県知事の許可を受けて営業するよう定めたことを言います。
32の業種には飲食店営業も含まれるため、鉄板焼き屋を開業するには営業許可が必要なのです。
参考:新たな営業許可制度について
鉄板焼き屋の開業資金の調達は
鉄板焼き屋の開業資金の調達方法について3つご紹介します。
1.金融機関からの融資
銀行融資を受けるためには事業計画書や見積書などの必要書類を準備し審査に合格する必要があります。
初めて融資を受ける人は国民生活金融公庫の制度融資を使うのが借りやすいでしょう。
自己資金をどのくらい持っているのかも審査の有利な対象となります。
2.親戚・知人
家族や親戚、知人などから開業資金をサポートしてもらうという方法もあります。
しかし金融機関から融資を受けたいと考えている場合、このサポートしてもらった金額も他者からの借り入れとみなされますので、金融機関からの融資と合わせて返済能力があるかどうかが審査の対象となりますので気をつけましょう。
また、よく親から援助してもらうなどして、その後返済の実績のないものは「贈与」とみなされて課税の対象になります
3.補助資金など
条件が合えば国の補助金を受給する方法もあります。
中小企業庁の「持続化補助金」厚生労働省の「キャリアアップ補助金」などは詳細を調べてみるのもよいかもしれません。
中小企業庁 持続化補助金のページ
厚生労働省 キャリアアップ助成金のページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html
まとめ
鉄板焼き屋の開業資金の内容について説明しましたが、まだまだ開業に際してはやらなければいけないことが沢山あります。真剣に開業を考えているほど事業計画や資金調達の方法も含めて開業のプロから学ぶことのできるセミナーや学校へ一度は足を運ぶことをおすすめします。
ぜひ積極的にノウハウを吸収して、素敵な鉄板焼き屋を開業してください。