飲食店を開業するのが夢なので開業資金の準備をしているけれど、何にどのくらい開業資金を用意するものなのか、わからないという方も多いでしょう。
この記事では飲食店の開業資金の平均額について解説します。
飲食店の開業にかかる資金の平均は?
日本政策金融公庫が行った「2020年度新規開業実態調査」の結果によると全ての業種における開業資金の平均は989万円で、1991年度の調査開始以来最低値となりました。
これは500万円以下の開業資金で開業した人が43.7%いたからと考えられますが、飲食店の開業資金は物件取得費用と店舗投資費用の合算となるため、この金額で開業するのは厳しいでしょう。
飲食店を開業する場合、1坪あたり100万円と計算し1,000万円を目安に資金を準備しておくのが望ましいと言えます。
参考:「2020年度新規開業実態調査」日本政策金融公庫
物件取得費用はどんなものがある?
物件取得費とは飲食店を営業するための物件を取得するのにかかる費用のことです。
自己物件の場合はもちろんこういった経費はかかりませんので初期投資が抑えれら、有利な条件です
物件取得費の内訳を表にしてみました。
内 訳 | 内 容 | 相 場 |
保証金 | 物件を明け渡した際に償却分を差し引いて返金してもらえる。 | 家賃の6か月分~12か月分。 |
礼金 | 契約時に借主が貸主へのお礼として支払うお金で、物件を明け渡しても返金されない。 | 家賃の1~2か月分。 |
仲介手数料 | 物件の仲介をしてくれた不動産屋に対して仲介業務への報酬として支払うお金。 | 家賃の1か月分。 |
譲渡代金(居抜き物件の場合) | 前店舗の借主に支払うお金。 | 立地や譲渡された内装・設備の状況によって異なる。 |
前家賃 | 物件の賃貸契約を結んだ際に事前に支払う家賃。 | 契約日から翌月分までの家賃を日割りで支払う。 |
この内訳を基にし、家賃が決まると大体の費用が出てきます
店舗投資費用の平均は
店舗投資費用とは主に店舗の内装工事や厨房設備費など内装や設備を整えるための費用です。
店舗投資費用の大まかな内訳を表にしてみました。
内 訳 | 内 容 | 相 場 |
設備・内装費 | 店舗で使用する空調・給湯・厨房・給排水などの設備にかかる費用。 | スケルトン物件の場合は約50万/坪 |
諸経費 | 家具や備品、消耗品にかかる費用や広告宣伝費など。 | 40万円程度 |
運転資金 | 日々の営業を続けるために必要なお金。 | 6か月分 |
尚、運転資金とは、1か月間売上が0でも支払う金額(固定費)の6ケ月分
まとめ
飲食店の開業資金の平均額はおおむね1000万円程度で、物件取得は居抜きがよい事がわかりました。計算して余裕を持った資金計画が必要だとわかりました。
この記事も参考にしてしっかりとした試算を行い、ゆとりを持った経営ができるように開業資金を準備しましょう。